今更ながら、聖闘士星矢 冥王神話(LC)で、蟹座が死んでいた件

1980年代に少年ジャンプで長期連載された『聖闘士星矢』(以下、本家)という作品がある。
この作品より昔の世代の戦いを描いた『聖闘士星矢 THE LOST CANVAS 冥王神話』(以下、冥王神話)という作品が、2006年から少年チャンピオンで連載されていて、今も続いている。
この冥王神話の最近の連載分は、本家以上に「毎回が最終回」で「少年漫画」な盛り上がりが続いていて、私は楽しみに読んでいた。
以上、前置き。ここからが本題。
今日は、少年チャンピオンの発売日である。コンビニに向う。
そして、チャンピオンを手に取り、冥王神話のページを開く。最初のページを見て、前に読んだ回と話が続いていないことに気づく。そういえば、海外出張があったので、先週掲載分を読んでいないのだ。
読んでない回を補完する手掛かりを探しながら読み進める…数ページ進んで、手が止まる…アレ?最初のページに戻って読み直す。前に読んだ回は主人公側の蟹座の人と敵側の神がどつきあっていたはず。しかし、この号では蟹座の人の鎧(聖衣)があるのに、本人がいない。聖衣を外して戦ってる様子もない。本家のように聖衣に見捨てられる展開でもない…蟹座の人、先週号で死んでる?…立ち読みしながら、声が出そうになった。
守護星座を持つ戦士達(聖闘士)が登場するこの作品は、黄道十二星座の聖闘士(黄金聖闘士)も登場する。この黄道十二星座は星座占いにも使われる。思いおこせば、本家の連載中、読者は自分の誕生星座と同じ聖闘士の活躍に一喜一憂した。本家の蟹座聖闘士は、最大級のヘタレであり、生年月日的に蟹座である私はずいぶん悲しい想いをしたものだ。
それが、冥王神話の蟹座聖闘士は、主人公を忘れさせるような活躍を見せた。そして、どこか達観しながらも、ともに戦う師匠と熱い言葉を交すのだ。最初は、自分の誕生星座であることだけを理由に期待していたのだが、途中から、それと無関係に蟹座の人の活躍を楽しみにするようになった。しかし、物語から退場してしまったようだ。残念でならないが、本家で語られている『史実』によれば、この戦いの生存者の中に蟹座の人の名前はないわけで、冥王神話の最初から死亡フラグが立っていたようなものだろう。
思えば、ここまでに冥王神話に登場した黄金聖闘士は、皆、素晴らしい個性があり、熱かった。この冥王神話は、作者が本家と別の方(手代木史織氏)なのだが、手代木氏は、きっと、どの黄金聖闘士にも愛情を持っているに違いない。
まだ冥王神話で語られていない黄金聖闘士が複数居る。そして、その大半は、この戦いの生存者に含まれていない。手代木氏は、この後も、素晴しい生き様と、死に様を語ってくれることだろう。